「CFOスキル」をいくら向上させても、行動につなげなければ、何の成果も得ることはできません。
個人が行動し、個人の集まりとして組織が行動する。
その結果として成果を得る。
言葉では簡単に言えますが、どのようにすれば、行動につなげて成果をえることができるのでしょうか?
成果を明確にする
手に入れたい成果が明確でないと、成果を手に入れることはできません。
手に入れたい成果を、「イメージして、肌で感じて、触れるくらい」に具体的に表すのです。
その成果を得たときの、自分の状況、スタッフの状況、顧客の状況、競合の状況、取引先の状況などです。数値的なものだけではなく、感情的なものも表しましょう。「その時あなたは何を着ていますか?」「その時のあなたの昂りを話してください」などです。
その成果が組織やチームで得るものなら、このことをスタッフと「一緒に行う」必要があります。
得たい成果を「みんなのもの」にするのです。
道筋を明確にする
手に入れたい成果が明確になったら、現在の場所から成果を得ている未来までの道筋を明確にします。
その成果を手に入れるために「何を行えば良いのか」「どのようの行えば良いのか」「いつ行えば良いのか」を明確にしていきます。
もし、明確にしていくうちに「無理だ!」と思うことが出てきたら、こう考えます。
「何があったらできるだろうか?」「できるとしたら何が起こるだろうか?」というふうに考えます。できれば、道筋は何通りも考えましょう。
組織やチームである場合は、「一緒に考える」ことが必要です。
「わたしはこう考えているが、あなたはどう考えていますか?」「あなたはどう感じていますか?」などの質問が大事です。
道筋も「みんなのもの」にして共有します。
環境を整える
道筋は明確になりました。これで、スタッフが「いつ」「何」を「どのように」行えば良いのかは分かりました。しかし、これで物事を進めてはいけません。その行動を行うのに必要な環境やツールを整える必要があります。
もし、スタッフのスキルが不足しているようなら、どこで、どのように手に入れれば良いのかを明確にしておく必要があります。
ここでも、「一緒に考える」ことが重要です。
「その行動をするために何が必要だと感じていますか?」
「そのために私は何を手伝うことができますか?」などの質問が有効です。
「環境がそろっていて、誰かのバックアップがあると感じる」ことが、効果的な行動につながります。
仕事の目的を誇り高いものにする
人が行動するには理由が必要です。仕事をする理由が「お金のため」では、効果的な行動はできません。スタッフが毎日会社に来て、一生懸命働く理由や目的を示す必要があります。
そのために、会社の使命を、今一度確認しましょう。
「何のために会社が存在して、どのように貢献するのか」
たとえば、病院の清掃スタッフであれば、
「私たちの仕事は、患者さんの命を助けることです。そのために必要な環境を整えているのです」
のような使命が必要かもしれません。
スタッフが行動するためには、経営者は「私たちが誇りとするもの」を伝え続ける必要があります。
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