2013年5月15日水曜日

資金繰りを改善しよう

中小企業にとって一番大事なものの一つに資金繰りがあります。
資金がショートしたら倒産してしまいますね。
黒字の会社でも資金が不足して倒産することもあります。



資金が不足した場合、あなたならどうしますか?

銀行から借り入れる?
そうですね、たいていそうします。

でも、安易に借入を続けていくと・・・

借入が多すぎるのもよくないですね。
銀行を儲けさせるために、会社をやっているような感じになってしまいます。

では、他に方法はあるのでしょうか?

銀行からの借入のように外部から資金を調達するものを、外部金融と言います。

以下のようなものです。

直接金融→株式や社債の発行など。
間接金融→銀行からの借入など。
企業間信用→売掛金の回収を早くしてもらう 買掛金の支払いを遅くしもらうこと。

中小企業にとって一般的なものは、間接金融である銀行からの借入でしょう。

直接金融は手間がかかりそうですし、企業間信用は、取引先になかなかお願いしづらいものです。


資金調達には、外部金融の他に内部金融というものがあります。

簡単にいうと、内部を見直して資金を調達することです(ちょっと簡単すぎますが)。

どこを見直せば良いかというと、

まずは、
在庫(棚卸資産)です。
過剰な在庫は資金繰りを圧迫します。

どのように見直すかというと、


  1. 過剰な仕入れや生産をなくす ←全体最適な視点で!
  2. 売れ筋・死に筋を見極める ←データを入手する仕組みはありますか?
  3. 多頻度少量仕入れへの切り替えを検討する
  4. 重要度の高いものは単品管理をする ←ABC管理を行う
  5. 製造業では調達リードタイム、生産リードタイムを短縮する


在庫を抱える事業にとって、「在庫管理=経営」といっても過言ではないです。
つまるところ、
在庫管理をしっかりして滞留を防ぐことです。


次は、
債券(売掛)です。
売上至上主義の会社は売掛金がどんどん増えていく傾向にあります。
回収がしっかり行われなければ大変です。
売掛金も資金を食べてしまいます。

どのように見直すかというと、


  1. 債権金額の多い取引先は、月次レベルで与信管理と債権回収状況をチェックする。
  2. 残高確認状を定期的に発送して取引先の回答と差異調整を行う。
  3. 取引先と販売・回収条件まで規定した「取引基本契約」を交わす。
  4. 新規取引先の与信審査を徹底して、定期的に与信限度額変更について検討する。
  5. 売上債権の回収目標を設定する。

債券管理も在庫管理と似たところがあります。
滞留を防止することと、削減を図ろうとすることが大事です。


そして、
不要資産(遊休資産)です。

事業に活用されていない資産の処分です。
簡単なように思えますが、
会計上損失が発生する資産を処分するのは、なかなか難しいのです。

「この資産を処分すると決算が赤字になってしまう」
「何かあったときに銀行からの借入が出来なくなるのではないか?」
「得意先との取引がストップしてしまうかもしれない」

ためらってしまう気持ちも分かります。

でも、
キャッシュの面からみれば、資金は増加して、必要なところに資金が流れることを意味します。

経験上、このことを出来るか出来ないかが、優秀な経営者かそうでないかを分かれ目ではないでしょうか?

と私は考えています。

実は、
これまでの話は、キャッシュフロー計算書が読めるようになると、より理解しやすい話です。

経営幹部や幹部候補にとって、

「財務諸表やキャッシュフロー計算書を読めること」は必須です。

これから会社を立ち上げようとする人には、
是非とも、身につけておいて欲しいスキルだと思います。

目標を現実とするために・・・


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