2013年7月19日金曜日

経営に必要な5つのスキル



経営に必要なスキルは、一般的には以下の4つのことを指します。

  • 分析力
  • 意思決定力
  • マネジメント力
  • コミュニケーション力



しかし、この4つのスキルを向上させるだけでは成果を得ることはできません。
そのスキルを「正しい行動につなげる」ことが必要だからです。

行動につなげることができなければ、
いくら分析力、意思決定力、マネジメント力、コミュニケーション力を向上させてもほとんど意味をなさないでしょう。


経営スキルにおいて一番重要なのが「正しい行動につなげる」スキルなのです。



「正しい行動につなげる」には、会社の存在意義を考えることから始まるかもしれません。

使命を明確にして、「使命を全うすること」を「正しい行動」にします。
すべての関係者に使命を伝え続けます。
仕事を誇り高いものにして、従業員を鼓舞します。
使命を全うできる環境を整え、ツールを揃え、学習の場を提供します。
使命を全うしている行動を評価する仕組みも作ります。

そして、
「正しい行動」=「使命を全うする」のために、
正しい分析をし、正しい意思決定をし、正しいマネジメントをし、正しいコミュニケーションをしていくのです。

2013年7月4日木曜日

経営スキルを向上させる=「未来をつくる」


一般的に経営スキルは、大きく4つに分類できます。

現状を正しく認識する・・・・・・・「分析能力」
正解のないものに対して決断する・・「意思決定能力」
組織に成果を上げさせる・・・・・・「マネジメント能力」
組織力を高める・・・・・・・「コミュニケーション能力」

この能力を向上させれば、素晴らしい成果を上げ、「素晴らしい未来」をつくることができるでしょうか?



答えは、もちろんNOです。

能力は行動がともなって始めて発揮されます。

ホームランを打てるバッターが打席に立つだけでは、ホームランは生まれません。バットを振って始めてホームランが打てるのです。

正しい分析をし、正しい意思決定をし、正しいマネジメントをし、正しいコミュニケーションをしても、結果として行動がなされなければ何の成果も得られないでしょう。

しかも、「正しい行動」がなされなければ、「素晴らしい未来」はつくられません。



優秀な経営者は、経営スキルのすべてを「正しい行動」につなげています。
個人の正しい行動、組織全体の正しい行動にです。
つまり、「使命を全うする行動」につなげているのです。

会社が「使命を全うする」ために、
「正しい分析」「正しい意思決定」「正しいマネジメント」「正しいコミュニケーション」を行っていくのです。

そして、使命をお客様やスタッフ、取引先や関係するすべての人に伝え続けることで、仕事を誇り高いものにしています。
さらに、スタッフが使命を全うできるように、ツールを揃え、環境を整え、学習の場を作ります。


これが、本当の意味での「経営スキル」です。

「正しい分析」「正しい意思決定」「正しいマネジメント」「正しいコミュニケーション」を行える能力だけではなく、その能力を「正しい行動」につなげることを含めて「経営スキル」といいます。

それが、経営スキルを向上させる=「未来をつくる」になるのです。




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2013年6月21日金曜日

経営幹部を育成する=「未来をつくる」

優秀な経営者は、社会に貢献し、素晴らしい未来をつくります。お客様を幸せにするだけでなく、スタッフや取引先など、関係するすべての人を幸せにします。

それは、正しい判断と、正しい行動によりなされます。
個人の行動だけではなく、組織として行動がなされています。
素晴らしい未来につながる今の行動です。




優秀な経営者は、会社が「なぜ存続できるのか」を知っています。
「社会に役立ち、働く人が幸せを感じ、幸せなお客様を創造すること」。
そのことでしか会社が存続することができないことを知っています。

優秀な経営者は、会社が「何のために存続しているのか」を伝え続けます。
社会で実現する何かを使命として、お客様、スタッフや取引先、関係するすべての人に伝え続けます。

優秀な経営者は、スタッフが使命を全うできるように、ツールを揃え、環境を整え、学習の場をつくります。

優秀な経営者は、「行動がすべて」であることを知っています。
正しい分析をし、正しい意思決定をし、正しいマネジメントをし、正しいコミュニケーションをしても、結果として行動がなされなければ何の成果も得られないことを知っています。
すべてを「正しい行動」につなげています。個人の正しい行動、組織全体の正しい行動にです。使命を全うする行動にです。



経営者であるあなたは、たった今も未来をつくっています。正しい行動を行っているならば素晴らしい未来を、そうでないならば素晴らしくない未来を、たった今つくっています。

経営幹部を育成することは、「未来をつくる」ことです。

「社会で実現する何か」である使命を全うし、「社会に役立ち、働く人が幸せを感じ、幸せなお客様を創造する」ことで、素晴らしい未来をつくる。
そのために、正しい分析をし、正しい意思決定をし、正しいマネジメントをし、正しいコミュニケーションをして、その全てを正しい行動につなげていく。

その役割の担う、将来の経営者である経営幹部を育成することは、まさしく「未来をつくる」ことです。
その責任は、経営者であるあなたの責任です。未来に対するあなたの責任です。

経営幹部を育成することは、簡単ではないですし、時間もかかります。それでも、素晴らしい未来をつくるために、たった今、行動しておかなければならないことです。





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2013年6月14日金曜日

行動につなげて成果を得る!

「CFOスキル」をいくら向上させても、行動につなげなければ、何の成果も得ることはできません。

個人が行動し、個人の集まりとして組織が行動する。
その結果として成果を得る。

言葉では簡単に言えますが、どのようにすれば、行動につなげて成果をえることができるのでしょうか?


成果を明確にする
手に入れたい成果が明確でないと、成果を手に入れることはできません。
手に入れたい成果を、「イメージして、肌で感じて、触れるくらい」に具体的に表すのです。
その成果を得たときの、自分の状況、スタッフの状況、顧客の状況、競合の状況、取引先の状況などです。数値的なものだけではなく、感情的なものも表しましょう。「その時あなたは何を着ていますか?」「その時のあなたの昂りを話してください」などです。
その成果が組織やチームで得るものなら、このことをスタッフと「一緒に行う」必要があります。
得たい成果を「みんなのもの」にするのです。



道筋を明確にする
手に入れたい成果が明確になったら、現在の場所から成果を得ている未来までの道筋を明確にします。
その成果を手に入れるために「何を行えば良いのか」「どのようの行えば良いのか」「いつ行えば良いのか」を明確にしていきます。
もし、明確にしていくうちに「無理だ!」と思うことが出てきたら、こう考えます。
「何があったらできるだろうか?」「できるとしたら何が起こるだろうか?」というふうに考えます。できれば、道筋は何通りも考えましょう。
組織やチームである場合は、「一緒に考える」ことが必要です。
「わたしはこう考えているが、あなたはどう考えていますか?」「あなたはどう感じていますか?」などの質問が大事です。
道筋も「みんなのもの」にして共有します。



環境を整える
道筋は明確になりました。これで、スタッフが「いつ」「何」を「どのように」行えば良いのかは分かりました。しかし、これで物事を進めてはいけません。その行動を行うのに必要な環境やツールを整える必要があります。
もし、スタッフのスキルが不足しているようなら、どこで、どのように手に入れれば良いのかを明確にしておく必要があります。

ここでも、「一緒に考える」ことが重要です。
「その行動をするために何が必要だと感じていますか?」
「そのために私は何を手伝うことができますか?」などの質問が有効です。
「環境がそろっていて、誰かのバックアップがあると感じる」ことが、効果的な行動につながります。



仕事の目的を誇り高いものにする
人が行動するには理由が必要です。仕事をする理由が「お金のため」では、効果的な行動はできません。スタッフが毎日会社に来て、一生懸命働く理由や目的を示す必要があります。

そのために、会社の使命を、今一度確認しましょう。
「何のために会社が存在して、どのように貢献するのか」

たとえば、病院の清掃スタッフであれば、
「私たちの仕事は、患者さんの命を助けることです。そのために必要な環境を整えているのです」
のような使命が必要かもしれません。

スタッフが行動するためには、経営者は「私たちが誇りとするもの」を伝え続ける必要があります。



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2013年6月12日水曜日

認識できなければ解決できないー財務上の課題を認識しよう!

財務上の課題は、4つに分類できます。

  • 事業ポートフォリオの最適化
  • 事業運営の最適化
  • 資本構成の最適化
  • 不要投融資の処分

ですね(詳しくは「財務上の課題は何か?」

でも、
課題が何かを理解しても、
自社がどのような課題を抱えているか分からなければ、課題を解決できませんね。
認識できなければ、存在しないのと一緒です。

存在しないものに、対策を講じることはできないので、
認識するのは、資金が切迫した時かもしれません。

それでは、「時すでに遅し」です。


では、この財務上の課題をどのように認識すれば良いのでしょうか?


経営上の事象から認識する

一つ目は、「経営上の事象から認識する」ことです。
これは、経営上生じている問題の原因を分析し、
財務上の課題に落とし込むことです。
つまり、
「事業ポートフォリオの最適化」「事業運営の効率化」「資本構成の最適化」「不要投融資の処分」に落とし込むことです。

下記はその一例です。


問題の原因を細かく分析していき、4つの財務上の課題に落とし込みます。
このとき留意すべき点は、現れた問題の原因が複合的な要因で発生していることもあることです。
自社のビジネスを良く理解していないと、この関係を理解することは難しいですね。

財務分析から認識する

2つ目は、「財務分析から認識する」ことです。
財務上の課題に関連する財務指標を分析して認識することです。
ただ、「事業ポートフォリオの最適化」に関しては財務指標では、認識しづらいので、事業の成長性と市場シェアで判断してみましょう。

下記はその一例です。



この分析をする際には、同業他社や業界平均と比較して大小を判断したり、
各比率が、過去からどのように変化してきたか、時系列分析をします。

キャッシュフローから認識する

3つ目は、「キャッシュフロー」から認識することです。
事業活動によって生み出される「営業キャッシュフロー」
投融資活動によって生み出される「投資キャッシュフロー」
財務活動によって増減する「財務キャッシュフロー」
の観点から分析します。


キャッシュフローにはいくつかの考え方があります。
キャッシュフローと言えば、「キャッシュフロー計算書」がありますが、
ここでは、
営業キャッシュフローを「投融資を含まない純粋な事業からの回収」としています。






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2013年5月28日火曜日

財務上の課題とは何か?

経営の第一歩は、現状を正しく認識すること。

当たり前のことですね。

でも、
自社が財務的に、今どのような状態であるか把握しているでしょうか?



もし、よく把握していないとしたら・・・
資金繰りが切迫した状態になってはじめて、財務上の状態を理解するかもしれません。
そうなったら、
余裕がなくなり、本来の経営を行える状況ではなくなるでしょう。

できれば避けたい状態ですね。

そうならないためにも、
自社の財務上の課題は認識して、早いうちに解決をしておきたいものです。

認識しなければ、解決のしようがありません。

財務上の課題は4つに分類できる

財務上の最終的な目標は、「企業価値を向上させる」ことです。
その目標を達成するために、財務上の課題は4つに分類することが出来ます。


  1. 事業ポートフォリの最適化
  2. 事業運営の効率化
  3. 資本構成の最適化
  4. 不要投融資の処分

1. 事業ポートフォリオの最適化

事業ポートフォリオとは、自社が行っている事業の組み合わせのことです。
最適化するとは、事業を評価して、経営資源を集中させる事業や縮小・撤退する事業を決めることです。
そのためには、事業の成長性、競合状況、戦略上の重要性、収益性などの評価基準が必要になります。
正しく、自社の将来を決める判断ですね。

あなたの会社に事業の評価基準はありますか? 経営資源は適切に配分されていますか?

2.事業運営の効率化

事業運営の効率化とは、行っている事業を、より資産効率や経営効率を高めようとすることです。配分された資源をいかに効率的に運営するかということですね。

あなたの会社に事業がいかに効率的に運営されているか、という判断基準はありますか?
何をもって効率か、非効率であるか、ということを判断しているでしょうか?

3.資本構成の最適化

資本構成の最適化とは、負債と株主資本のバランスをとることと、負債と資産の期間をあわせることです(回収期間が長期の資産には長期の負債で、回収期間が短期の資産には短期の負債で調達すること)

あなたの会社は、負債と株主資本の割合がどの程度であると、企業価値が最大になるでしょうか? あといくら借入を増やすと金利が上がってしまうでしょうか?

4.不要投融資の処分

不要投融資の処分とは、不要な非営業資産(投融資)を処分して、資産の有効活用を行うことです。

あなたの会社に不要な非営業資産はないでしょうか?
あっても処分しないのはなぜでしょうか?
処分すると損が計上されてしまい、決算が赤字なってしまうから?




以上が財務上の課題です。

言われてみれば、ピンとくるものばかりだと思います。

しかし、
しっかり管理されていますか? と聞かれると、

「???」かもしれませんね。


「自社の経営状態はどうなのか?」
を認識することが、解決の第一歩です。

数字の上でも、経営状態を把握しておきたいものですね。


次回は「どのように財務上の課題を認識すればいいのか?」です。


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2013年5月22日水曜日

あなたの会社のCFOは機能していますか?

経営とは、「資源を最適に配分すること」である。
とよくいいます。

限りある会社の資源をバランス良く、有効に配分することですね。


「人、モノ、金」

いつ、どこに、どのくらい配分するか?・・・・・ということです。

新製品や新サービスを開発する。
新市場を開拓する。
設備投資を行う。
人材を新たに雇う。
など・・・。

また、
資源配分は日常的にも行われています。

何をどのくらい仕入れるのか?
人材はどのくらい投入すればいいのか?
そのためにどのくらいの資金が必要か?

資源配分は、現場でも毎日行われています。


さて、
資源を最適に配分する上で
CFOの役割とは何でしょうか? 

CFOの役割とは?



CFOの役割は、簡単にいうと、

「資金調達をして、事業に投資し、回収を行い、投資家に配分する」
ことによって、
「企業価値を高めること」です。


これが上手く行かないと、

資金調達が上手くできなかったり、
事業からのキャッシュフローが少ないために回収できなかったり、
その結果、借入金の返済や株主への配当が滞ってしまします。


中小企業の場合、この役割は社長が担っていることが多いでしょう。

中小企業の社長は、
毎日、「人、モノ、金」の配分のことを考えていると思います。

その配分が適切だったからこそ、
今、会社が存続しているのですね。


しかし、

あなたは、「自分の会社の価値がどのくらいあるのか?」分かっているでしょうか?

1億円?
10億円?


もし、よく分からないとしたら、

金融機関から借入を行うときに、
こんなことを言っているのと、同じことになってしまいます。

「私の事業にお金を出してください。必ず返します。」
「でも、私の事業にどのくらいの価値があるかは分からないけどね。」


もし、それでも貸してくれているとしたら、

それは、あなたの事業に貸しているのではなく、あなた個人や担保に貸しているのです。



CFOの役割は、
資金調達を最適化(資本と借入のバランス)、事業の評価と管理、再投資と配当の最適化
を行うことだけではなく、

会社の事業や戦略、計画を

「数値に翻訳すること」「数値を社内外の関係者に説得力ある説明をすること」

が重要です。

特に、
「数値を社内外の関係者に説得力ある説明をすること」は、

事業が成長する場面で必要になりますし、
強い中小企業を目指すあなたの会社には必須でしょう。




もし、あなたの会社に
このスキルが不十分だとしたら・・・・・・



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2013年5月18日土曜日

人件費を削減したい・・・あなたならどうする?

あなたは、今、会社の財務諸表を見ています。
経営の状態を確認するためです。


収益性は良好か?
安全性は確保されているか?
効率性は良いのか?・・・を見ています。



すると、
昨年より人件費が増えています。
早速、売上高人件費率を調べてみました。

売上高人件費率=人件費/売上高

昨年:35%
今年:40%

5ポイントも増えています。

あなたは、
売上を増やすのは難しいので、人件費を削減しようと思います。
アルバイトを減らして、効率的に現場を回そうと考えました。

そして、
あなたは、現場責任者に
「アルバイトを減らして、人件費を削減する」という指示を出します。

目的:人件費を削減したい
手段:アルバイトを減らす

それだけ?・・・

現場責任者は言います
「今でも人が不足気味なのに、これ以上人を減らすのは無理です」


さて、あなたはどうすれば良いのでしょうか?

ヒントは工場の生産ラインにあります。
日本の生産現場の効率性は世界有数ですよね。

ここに現場を効率的に回すヒントがあるのです。


工場にはラインという生産方式とセルという生産方式があります。

ライン生産方式は、
いわゆる流れ作業のことで、品物がラインを移動するにつれて加工が進んでいくタイプの方式です。
一つの仕事を、細かく分けて単純化し、作業を分担することですね。
スキルが高くない人材でも、ライン生産方式では戦力になります。

セル生産方式は、
一人または少人数で、組み立てから検査までの全工程を担当する方式です。
一人の場合は、全行程のスキルが必要になります。


実は、
全ての仕事はこの二種類に分類できます。

まずは、
仕事をラインとセルに分類してみましょう。

たとえば、
マクドナルドはラインですね。
作業は細かく分担されていています。

それに比べて、
オーナーシェフが一人でやっているフランス料理店は、セルですね。
全ての作業を一人で行っています。

ライン=仕事が分担されている
セル=比較的一人で完結する

という視点で仕事を分けてみましょう。

ラインの仕事を同期させる

仕事をラインとセルに分類したら、
ラインの仕事を工場のライン生産方式のように同期させます。

仕事が溜まっている状態は、工場でラインが止まっている状態と同じです。

仕事が溜まりがちなところを、ボトルネックといいます。

まずは、
このボトルネックに仕事が溜まらないように管理しましょう。
ボトルネックが仕事の早さを決めています。

それでも、効率的にならない!?

それでも効果が出ないときには、
セルの部分のライン化を考えてみましょう。

セルの部分は比較的高いスキルを要求されます。
その部分の仕事を分担することにより、効率が上がります。

仕事を重要な部分と、そうでもない部分とに分け、
重要な部分をスキルの高い人に任せ、他の部分をサポーするというイメージです。


さて、どうでしょうか。
何かのヒントになったでしょうか?


現場責任者から
「今でも人が不足気味なのに、これ以上人を減らすのは無理です」
と言われて、

「それを何とかするのが、現場責任者の仕事です」
などと言ったら、

現場責任者やスタッフはどのように感じるでしょうか?

あまり、いい感じではないですね。
辞めると言い出す人も出てくるかもしれません。

人件費を削減したいから丁度いい?

そんな馬鹿な!


もし、あなたが経営者で、部下に指示を出すときは、

「どのように行うのか?」

ということを一緒に考えましょう。

考えるためには、いろいろな知識やアイデアが必要です。
財務スキルもその一つです。

しかし、そのスキルを
上手に行動につなげるアイデアのほうが、もっと大事かもしれませんね!


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2013年5月15日水曜日

資金繰りを改善しよう

中小企業にとって一番大事なものの一つに資金繰りがあります。
資金がショートしたら倒産してしまいますね。
黒字の会社でも資金が不足して倒産することもあります。



資金が不足した場合、あなたならどうしますか?

銀行から借り入れる?
そうですね、たいていそうします。

でも、安易に借入を続けていくと・・・

借入が多すぎるのもよくないですね。
銀行を儲けさせるために、会社をやっているような感じになってしまいます。

では、他に方法はあるのでしょうか?

銀行からの借入のように外部から資金を調達するものを、外部金融と言います。

以下のようなものです。

直接金融→株式や社債の発行など。
間接金融→銀行からの借入など。
企業間信用→売掛金の回収を早くしてもらう 買掛金の支払いを遅くしもらうこと。

中小企業にとって一般的なものは、間接金融である銀行からの借入でしょう。

直接金融は手間がかかりそうですし、企業間信用は、取引先になかなかお願いしづらいものです。


資金調達には、外部金融の他に内部金融というものがあります。

簡単にいうと、内部を見直して資金を調達することです(ちょっと簡単すぎますが)。

どこを見直せば良いかというと、

まずは、
在庫(棚卸資産)です。
過剰な在庫は資金繰りを圧迫します。

どのように見直すかというと、


  1. 過剰な仕入れや生産をなくす ←全体最適な視点で!
  2. 売れ筋・死に筋を見極める ←データを入手する仕組みはありますか?
  3. 多頻度少量仕入れへの切り替えを検討する
  4. 重要度の高いものは単品管理をする ←ABC管理を行う
  5. 製造業では調達リードタイム、生産リードタイムを短縮する


在庫を抱える事業にとって、「在庫管理=経営」といっても過言ではないです。
つまるところ、
在庫管理をしっかりして滞留を防ぐことです。


次は、
債券(売掛)です。
売上至上主義の会社は売掛金がどんどん増えていく傾向にあります。
回収がしっかり行われなければ大変です。
売掛金も資金を食べてしまいます。

どのように見直すかというと、


  1. 債権金額の多い取引先は、月次レベルで与信管理と債権回収状況をチェックする。
  2. 残高確認状を定期的に発送して取引先の回答と差異調整を行う。
  3. 取引先と販売・回収条件まで規定した「取引基本契約」を交わす。
  4. 新規取引先の与信審査を徹底して、定期的に与信限度額変更について検討する。
  5. 売上債権の回収目標を設定する。

債券管理も在庫管理と似たところがあります。
滞留を防止することと、削減を図ろうとすることが大事です。


そして、
不要資産(遊休資産)です。

事業に活用されていない資産の処分です。
簡単なように思えますが、
会計上損失が発生する資産を処分するのは、なかなか難しいのです。

「この資産を処分すると決算が赤字になってしまう」
「何かあったときに銀行からの借入が出来なくなるのではないか?」
「得意先との取引がストップしてしまうかもしれない」

ためらってしまう気持ちも分かります。

でも、
キャッシュの面からみれば、資金は増加して、必要なところに資金が流れることを意味します。

経験上、このことを出来るか出来ないかが、優秀な経営者かそうでないかを分かれ目ではないでしょうか?

と私は考えています。

実は、
これまでの話は、キャッシュフロー計算書が読めるようになると、より理解しやすい話です。

経営幹部や幹部候補にとって、

「財務諸表やキャッシュフロー計算書を読めること」は必須です。

これから会社を立ち上げようとする人には、
是非とも、身につけておいて欲しいスキルだと思います。

目標を現実とするために・・・


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2013年5月14日火曜日

効果的な会話で行動を修正・改善しよう!

どのようにすれば、効果的に行動を修正・改善できるでしょうか?

意思決定を行動につなげるには、
スタッフが、
「今」「何を」「どのように」すれば良いか明確になるまで落とし込むことです。

そして、
経営幹部や上司の仕事は、
環境を整え、ツールを準備し、スキルを向上させる機会を与えることです。
そうすることではじめて、意思決定は行動に移されます。

しかし、
計画は思う通りに進まないことがほとんどです。

では、どのようにすれば、効果的に行動を修正・改善し、PDCAサイクルを上手く回せるでしょうか?


計画が思う通りに行かないとき、
経営幹部であるあなたは、部下にどのような会話をするでしょうか?

たとえば、こんな会話をするでしょうか。

「新規顧客の獲得が計画通りに行かないのは、なぜなんだ?」


あなたは、理由を聞いているだけですね。
原因を確かめて、次なる策を講じるためです。
実に、正しいですね。

しかし、
この質問を聞いた部下は、どのように受け止めるでしょうか?

部下からはこんな答えが返ってきます。

「競合が新製品を出したので・・・」
「思ったより市場の反応が鈍いみたいで・・・」
「製品の品質に少し問題がありまして・・・」

そう言いながら、こんなことを思っているかもしれません。

「なんか攻められている気分だなあ」
「理由を聞かれたから言っているだけなのに、言い訳を言っているみたいになってきたなあ」
「責任をとらされるのか?」
「なんか気分が悪いなあ」
「一生懸命やってるのに、そもそもこの計画が無茶なんじゃないか?」

なんてことを思っているかもしれません。



あなたは、理由を聞いた後に指示をだします。

「もっと多くの潜在顧客にアプローチしろ!」と・・・。

なんか、上手く行きそうにない感じですね。


では、
これならどうでしょう。

あなたが部下に聞きます。

「計画通り行っていないみたいだけど、君はどう考えていますか?」

部下。

「競合が新製品を出したので・・・」
「思ったより市場の反応が鈍いみたいで・・・」
「製品の品質に少し問題がありまして・・・」

あなた。

「新規顧客が思うように獲得できないのは、何が一番の障害だと思っていますか?」

部下が答えます。

「競合の新製品が当社の製品と非常に似ていて、差別化が難しい状態です。訴求ポイントを変える必要があると思っています」

あなたは質問を続けます。

「訴求ポイントを変えば、新規顧客の獲得が上手く行くと考えているのですね」

「そのためには、何が必要だと考えていますか?」

「私のどのような支援が必要だと思っていますか?」

・・・・・・

どうでしょうか?
次への行動につながりそうな気がしますね。


なぜでしょうか?

それは、
相手の考えを聞いているからです。

相手の考えや思っていることを聞くことによって、
問題を一緒に解決していくというスタンスをとっているからです。

現状をどのように認識しているのか?
何が邪魔をしているのか?
不足しているものは何か?
何を行えばいいのか?
どのように行えばいいのか?

ということを、一緒に考えるのです。

問題に向かって協力するイメージですね。


このことをたびたび行うことにより、
部下は、
あなたの「何かあったらバックアップする」という姿勢を感じることでしょう。

「協力体制がある」と感じている人のパフォーマンスは、
とても素晴らしいものになるでしょうね。


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2013年5月9日木曜日

意思決定をを行動につなげて成果をだす!

財務スキルを行動につなげるって?

財務スキルを向上させると、会社の現状や意思決定をより客観的に評価できるようになります。数字という視点が増えるからですね。
でも、理解や判断が客観的にできるようになっても、それが行動に反映されなければ全く意味がないですね。
では、どのようにして行動につなげていけば良いのでしょう?



セミナーなどを受けて、目から鱗の落ちる思いをしたりします。
とても感動し、明日から早速実践してみようと思います。

しかし、

一週間もすると、その気持ちは薄れ、以前と同じ行動を繰り返してしまう。
セミナーでの話はとても素晴らしく、あんなに感銘を受けたのにです。

なぜでしょうか?・・・

それは、
そこに行動につなげるアイデアがないからです。

目から鱗が落ち感銘を受けた話を、自分の行動に落とし込んでないからです。

具体的に、
何を、どのように行うのか?
いつそれを行うのか?

そして、
最終的に自分がどのようになっているのか。

イメージして、肌で感じて、触れるくらいに具体的に表していないからです。




会社でも似たようなことは起こっています。

あなたが経営幹部で、部下に向かって事業計画を伝える時のことを想像してみてください。

たとえば、こう言います。
「今期は新規顧客を増やして、売上げを30%増やします」
「新規顧客開拓に重点を置いてがんばってください」

果たして、これを聞いたスタッフの何人が、
自分は何をすればいいか理解するでしょうか。

たとえ、
何をすればいいか理解したとしても、

それを、
どのように行うのか?
行うための環境はそろっているのか?
ツールはあるのか?
必要なスキルは?・・・

明確でないことがたくさんありますね。

これでは、
スタッフはあなたの思ったように動かないでしょうし、
全く誤解をしているスタッフさえ出てきますね。


まずは、具体的な行動にまで落とし込もう

まずは、その意思決定をスタッフの具体的な行動に落とし込む必要があります。

具体的とは、
そのスタッフが行動に移せるまでです。

どのように行えば良いのかというと・・・

上司が期待する成果を明示します。
それに対して部下が、「どのように考えているのか」「どのように感じているのか」を聞きます。

「新規顧客を10社増やすことを期待しているが、君はどのように考えますか?」
「難しいと感じていますか?」
「もし、10社増やすことができるとすると、何が起こればそうなると思いますか?」
「その何かが起こるために、必要なものは何だと考えていますか?」

というような感じです。



スタッフの具体的な行動が明確になったら、
その行動を行うために必要な環境やツールを明確にしましょう。

もし、スタッフのスキルが不足しているようなら、
どこで、どのように手に入れれば良いのかを明確にしておきます。


そして最後に・・・
(ここが一番重要かもしれません)

スタッフが10社新規顧客を獲得する意味を、
ビジョンや理念とともに、どのように会社に貢献するかを確認します。

これがそのスタッフにとっての行動の意味になります。
行動には理由が必要です。
使命や理念と結びつくと、より行動の理由が強力になります。


さて、この話、
明日会社でやってみようと思ったでしょうか?


次回は、進捗管理やリファレンスについて書きます。
それでは。

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2013年5月2日木曜日

財務スキルを社内で育て「機能する経営システム」を構築するには?



社内には十分な財務スキルがない


「財務スキル」が次なる成長の土台となるものでも、社内に十分な財務スキルがないことがほとんどですよね。
大企業の部長レベルでも、財務諸表を満足に読むことができないことは多々あります。
中小企業ではなおさら・・・でしょう。

そこで外部から「財務スキル」を調達することを考えてみましょう。

たとえば、CFOを雇ってみる。

しかし・・・
そもそも経営幹部の財務スキルが不十分なので、
CFOにどのような仕事をやってもらい、どのような成果を期待しているのか、はっきりしません。

その結果、

CFOの実力を見極めることはできませんし、適正に評価することもできません。
CFOを雇って、良かったのか悪かったかのかの判断もできないでしょう。




それでは、財務サービスをアウトソーシングしてみましょう。
財務分析をしてもらったり、投資の経済性を分析してもらったり、財務戦略を策定してもらったり、などなど・・・

んっ?

これって、経営の根源的能力ですね。
果たして経営の根源的能力をアウトソーシングして良いものでしょうか?

ちょっとまずい感じがしますね。
肝心の経営能力が養われません。

やはり、社内で「財務スキル」を育てるほうが良さそうです。



しかし、
財務スキルは一朝一夕に獲得できるものではありません。

しかも、
その範囲は広く、どのスキルをどの程度習得すれば良いのか分かりにくいものです。
さらに、
スキルを獲得しても行動に結びつかなければ、何の意味もありません。
行動に結びつけるために「機能する経営システム」が必要ですね。



では、
どのようにして「財務スキル」を育てれば良いのでしょうか? 
どのようにして「機能する経営システム」を構築すれば良いのでしょうか?



2013年4月27日土曜日

事業計画を機能させるのに財務スキルは必要


事業計画を機能させるのに財務スキルは必要


事業計画を数字に落とし込むとなると、とたんに思考が止まってしまう・・・うまく数字に落とし込めない。。。


それでも、あなたは
なんとか数字に落とし込んで事業計画を立てる。
その計画で、従業員は一生懸命働く。
思ったような数字にならない。
修正・改善する。
また、従業員は一生懸命働く。
思ったような数字にならない。
従業員のモチベーションはどんどん下がる。
計画はなかったもののように扱われる。
組織にあきらめの空気が漂う。

あなたにも、心当たりがあるのではないでしょうか?

事業が計画通り進むことは稀です。
計画通り行く方がおかしいくらいですね。

計画通り行かないとき、原因を突き止めて修正・改善していきます。
当たり前と言えば、当たり前ですが、
財務スキルが不十分だと、
どこを、どのように修正すれば良いのか?
どの改善案を選択すれば計画通りに行くのか?
判断するのは難しいですね。

会社の規模が大きくなるにつれて、
外部環境と自社の関係、売上げと経費の関係、固定費と変動費の関係など、、、
その関係は編み目のように、どんどん複雑になります。

その関係を理解し、どの修正案や改善案を選択すれば良いのか判断するのに、財務スキルは必要です。

2013年4月26日金曜日

的確な経営判断と戦略策定には財務スキルが必要


的確な経営判断と戦略策定に財務スキルは必要

経営判断と戦略策定が、会社の未来を決定します。
だれもが分かっている、当たり前のことです。

でも、的確に行うとなると、とても難しいものです。

どのような顧客に、どのような製品やサービスを、どのように提供していくのか?
それを実現するために、
何に、どのくらい、どのタイミングで資源を投入すれば良いのか?
資金はどのように調達すれば良いのか?
その決定は、財務的に価値があるのか?

これらの判断の重要な基準として「財務スキル」があります。

もちろん、経営判断や戦略の策定は財務的視点だけで判断するものではないです。

理念に沿ったものか?
ビジョンの達成に向かっているものか?
ステークホルダーを満足させるものか?

むしろ、こちらの方が重要かもしれません。

でも、
「財務スキル」が不十分なために、
間違った判断をしてしまい倒産の危機に陥った、なんてことはたびたび聞くことですね。

経営幹部である「あなた」や将来の経営幹部には、
ぜひとも「財務スキル」を向上させ、
的確な経営判断や戦略策定をして欲しいですね。

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2013年4月4日木曜日

事業計画を立てるのに財務スキルは必要



事業計画を立てるのに財務スキルは必要!


事業計画を立てるとき、あなたはどのように考えるでしょう。

新規顧客を増やして売上げを増やす。既存顧客により多く買ってもらう。仕入れ先を選定して効率的な仕入れを行う。人員を削減する。設備投資をする。などなど・・・。
さまざまなアイデアや計画を思いつきます。

しかし、その計画を事業計画に落とし込むとなると、とたんに思考が止まってしまう・・・うまく数字に落とし込めない。
もしかしたら、そんな状態ではないでしょうか。

原因のほとんどは、
あなたが「自社のビジネスを財務的に理解していない」からです。

いやっ、ビジネスは十分理解している!?

そうです。あなたはビジネスを十分理解しているはずです。
でも、数字に落とし込むことが出来ない。

それは、
「財務諸表やキャッシュフロー計算書の理解や、財務スキルが不足」しているからです。

想像してください。。。
ビジネスの結果は、最終的に財務諸表やキャッシュフロー計算書として現れます。
経営幹部がその書類を読むこともままならないとしたら、
事業計画の説明も十分にできないとしたら、
資金の提供先はどう感じるでしょう?

考えると、ちょっとおそろしいですね。

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